6月のまるアート教室を終えて

昨日と一昨日の夜も寝苦しい暑さとうって変わって、今日は雨模様で気温も落ち着き、一日過ごしやすい日となりましたね。

茨城県は6月8日(月)からコロナ対策指針がStage2からStage1に緩和され、公立学校も通常授業に戻り、この緩和に即してNPO法人まるでのアート教室も、昨年12月以来の約5か月ぶりに筑西市で開催しました。

参加してくれた子どもたち(保護者の皆様)、そしてまるスタッフの皆様、本日は本当にお疲れ様でした!

久しぶりのアート教室はいかがだったでしょうか?


【概要】
内容:「紙粘土で動物づくり!」
日時:6月13日(土)14:00~16:00
場所:NPO法人まる(筑西市)
参加者:年長男児(2名)、小学2年生男児(3名)、小学2年生女児(1名)、小学6年生男児(1名)、スタッフ:3名+中村+ウィル(犬)の計11名+1匹

【タイムスケジュール】
① 14:00~14:10 はじめに
② 14:10~14:30 ワイヤーで骨組み
③ 14:30~14:50 アルミホイルで肉付け
④ 14:55~15:00 小休憩
⑤ 15:00~15:45 紙粘土で仕上げ
⑥ 15:45~15:50 身の回りの片づけ
⑦ 15:50~16:00 振り返り:作品発表


今回は自粛期間中に計画した内容の「紙粘土制作」を予定通りに行いました。

久しぶりの会場に到着すると、子どもたちが利用する空間が変化していました。

玄関には飛沫を防ぐ透明シートが貼られていたり、通気性をよくするために部屋と縁側の間にあった障子が外され全体の空間が広くなり、またちょうど扇風機が取り付けていたりと。

そして子ども一人に対して一つの机を用意し、机同士の距離をとるなどの万全な対策が講じられていました。

 
通常、私は開始30分前頃に会場入りし、教室の準備をスタッフの皆さんと一緒に行います。ブルーシートを敷いたり、机を並べたり、机の上を新聞紙で養生したりと。

その時の雑談の中で、まるに通う最近の子どもたちの様子や近況をスタッフの皆さんから聞き、やはり数か月間にわたる自粛期間で、子どもたちの何人かは少し元気がなくなっているとのこと。

そうなると今日のアート教室の意義が明確になります。

「子どもたちがアートを楽しみ、元気になって家に帰る!」

これしかありません。



持参した動物図鑑から孔雀を選びました。
そしてよく見ると、アルミホイルでできた人間が首の上にのっています!

孔雀の後ろにはワニと剣?(四角いピザに見えてしまいます・笑)
作品撮影時、3つの作品の位置は、この配置だそうです。
まるで孔雀の後ろをワニが守っているようです。
置く場所にもきちんとした意味が存在します。


そして今日一日を振り返り、とても印象に残ったことは、

子どもたちは大人が作った「枠」を越えてくれる素晴らしい力を持っていることを改めて認識できたこと。

ここで言う「枠」の意味は、私が事前に考え準備した全体の構成や設定などの「想定」を指します。
 
例えば、

私が作品は1つ作るものと考えていたのに、制作を始める前に「今日はどんな動物を作ってみたい?」と尋ねたところ、数名の子どもたちは「あれとこれとこれ!」と、2つ、3つ作りたいと言い出し、結果、休憩も取らず2時間まるまる夢中になって計4つもの作品を制作してしまったこと。

また、1人に紙粘土1個(480ml)を支給し、その限られた量の中でも(途中で紙粘土が足りなくなっても)、下地のアルミホイルとの調和を考え、作品全体の美しさをスタッフさんとの共同で見出していたこと。

さらに紙粘土がなければアルミホイルで人間を作り出し、動物の背中に乗せたり、隣の子どもたちとそのアイデアを共有したりと、制作の終点が見えません!
 
個人的にはここ5年間、美術館やギャラリーに足を運び、作品を生で見る機会がめっきりと減りましたが、もしかしたらアートを学ぶ空間が私にとっての美術館に変貌しているのかもしれません。なぜなら毎回私の予想をはるかに超え、見事に裏切ってくれるから楽しくて仕方がない!

それは私にとっての非日常です。
 
教育に携わる人間や、会社、広くは社会の中で、このような「枠」を越えることに対し抵抗を覚える方もいらっしゃると思います。

状況に応じては、良しとしない判断もまた然りの場合もあります。

けれど、子どもに限らず、大人に対しても、あふれ出るアイデアを止めることや「やりたいんだ!」という気持ちを抑えることは、ただただ苦痛を与えることが多いように思えてなりません。

先ずはやってみてごらん、そしたらどうなるか?もし問題があれば一緒に見てみよう!ぐらいの心構えで常日頃、私も人と接することができればよいのですが・笑

でも今日に限って言えば、子どもたちの勢いをそのままに「進めぇ~!」と心の中で叫んでいました。
 
一緒に持ってきたネコのぬいぐるみと並べて撮影!

恐竜?いやいやキリンです。
今回は紙粘土の創作よりも、
アルミホイルをちぎったり、くしゃくしゃにしたりと、
素材遊びに夢中になっていました。

二匹のキリンさんです!


 
全参加者にとってワイヤーで骨組みを作るところがとても難しかったようです。
その後のアルミホイルや紙粘土はスムーズに進めることができました。

ワイヤーの太さ、1.0mmと2.0mmでは勝手がそれぞれ異なりました。
2.0mmの方はワイヤー同士の結びつけが難しかったかな?

制作が進むにつれて、言葉数も増え、
スタッフさんや隣の子どもたちと一緒に共同制作を楽しんでいました。

ミミズにヘビ、どんぐりに樹、テレビにコントローラー
針金とアルミホイルの素材が肌に合ったのかな?
結局、紙粘土の封はあけずに、ワイヤーの曲がりをペンチで一生懸命にこだわりながら
制作をしていました。



このワニをよく見ると、紙粘土のパッケージの裏面=銀色の面を
両足にセロハンテープで装飾しています。



次回のお知らせです。

内容:うごくおもちゃづくり
日時:7月11日(土)14:00~16:00
場所:NPO法人まる
持参物:なし

それでは次回も楽しいアート教室でお会いしましょう!
 
 
追伸:
まるスタッフの皆様、教室終了後の甘いお菓子、いつもありがとうございます。
あと地域のおいしい食事処情報も!!



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