コラージュってなぁ~に?

前回のブログでほんの触り程度「コラージュ」について、私が制作した試作品の制作過程を追いながら説明いたしました。

今回はもう少し詳しく見ていきたいと思います。


目的・動機


その前に今回の目的・動機を少しお話させてください。

実は昨年度の記念すべき第1回「みんなのアート基礎講座」の内容は「10年後の私」をテーマにコラージュ作品を制作するものでした。そして、このとき参加してくださった親子の方からテーマの内容が難しかったというご意見をいただいていました。

つまり、この課題内容には2つの大きな難度の壁が存在していました。

一つは「コラージュ技法」そのもの。

そしてもう一つは10年後の自分を、未来を想像すること。

10年後の私は、
「好きなものに囲まれて!」
(2016.04.24)


昨年のこの経験を踏まえて、制作テーマを子どもからシニアの方までどなたでも捉え易いテーマ「大きな顔」にして、純粋に「コラージュ」そのものの「面白さ」や「楽しさ」を体験していただこうと思います。

この時も個人的に大変勉強になったのですが、実際に毎回、講座内容を考案し、参加者の皆さんに投げかけてみないと分からない部分が多々あります。このようにして地味ではありますが、「アートコンパスと参加者の皆さんの呼吸を合わせているのです(☆努力の結晶☆)」


コラージュ


コラージュ(collage:フランス語で「糊付け」を意味)とは、雑誌や新聞などを切り抜き、貼り合わせる技法のことを言います。

もっと砕けて言ってしまえば、「台紙となる画用紙やキャンバスの上に、絵具やクレヨンなどの描画材ではなく、貼り合わすことのできる素材を色とりどりの絵具に見立てて表現すること」とも言い換えることができるのではないでしょうか。

「コラージュ」そのものの誕生については、西洋の美術史の視点から見れば、あの「キュビズム」や「奇怪な人間の顔の数々」でお馴染みのパブロ・ピカソ(1881-1973)やジョルジュ・ブラック(1882-1963)から始まったと言われています。

コラージュ作品:新聞紙などの素材が貼り合わされています。
 
 
ここだけの話、お面作り「ピカソな私」を今秋やりますよ!
 
 
 
 
 
他にも、あまり「コラージュ」そのものの概念に捕らわれず、もっと気軽に「身近な素材を貼り合わせる」ことに視野を広げていくと、「ちぎり絵」や「貼り絵」、「押し花」などがありますよね!

私の好きな作家の一人、「裸の大将」こと山下清氏(1922-1971)の作品「清の見た夢」
とても細かい色とりどりの色紙がちぎり合わされています。


同じく山下氏の作品
Q1.何の素材で表現されているかお分かりですか?
答えは最後に!


いかがでしょうか?

身近な素材(チラシやパンフレット、要らなくなった雑誌など)で今回のテーマ「大きな顔」をぼんやりとイメージできたでしょうか?

その大きな顔は、素材の色味を生かしたものであったり、素材そのものの質感(てかてか、ざらざらなど)を生かしたものであったり、素材に描かれているものをそのまま生かしてみたりなど、その表現は無限です!

絵本作家のエリック・カール(1929-)さん
ご自身で色ごとの素材を作成して分類し、切り合せてコラージュの作品を制作。
 
 
リチャード・ハミルトン(1922-2011)の作品
コチラは描かれている素材をそのまま生かした表現になっています。



先ずは、何点か気になる顔の資料(写真や本)を集めてみて、また部屋の中や近所のフリーペーパー等が手に入りそうな場所に行ってみて使えそうなコラージュ素材を収集してみてください。

そして講座当日、私や参加者の皆さんとおしゃべりしながら、「大きな顔」のかたちを一緒に見つけていきましょう。

まだまだ参加者のお申し込み、お待ちしています!

それではまた!



答え. 切手





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