始動!アート教室 @ NPO法人まる
茨城県筑西市、JR下館駅から北へ徒歩20分ほどのところにNPO法人まるの建物があります。その街並みが水戸市と同じ城下町の風情を感じながら、本日の午後、発達障害の子供達(下は年中から上は中学生まで)を対象としたアート教室を行ってきました。
子供達の参加人数8名、保護者の皆さん5名?、スタッフの皆さん5名?私を含め20名近くの人たちと一緒に。
今日の日を迎えるまで、個人的に「発達障害」について何冊か本を読んだり、地域で開かれている講座(「強み」で育てる子どものミカタ)に参加するなど事前の予習を行い準備してきました。
代表の村本さんとは、先月までに何度か直接お会いし、またメールでのやり取りを通して、子供達が「自分を表現できること」を大きな目標としたアート教室を具体的にどのような形にしていくのか?少しずつ話し合ってきました。その他にも会場である部屋の広さや、机などの備品や、「まる」に通う子供達のことなどなど。
当初、私からのご提案は、最初の三ヶ月間(6~8月)を「みんなのアート広場」のような形(基本的な描画材をコチラで準備・用意し、子供達が画材を用いて自由にアートの時間を過ごす)で行い、会話を通して一人ひとり子供達の様子を見ながら、9月以降の各回プログラムを決めていくことで検討していました。
しかし、今週に入ってから村本さんより改めて参加する子供達の詳細連絡を受け、急遽、以下の内容に変更しました。
「クレヨンを使ったスクラッチアート」
テーマ「好きな生きもの」
変更の理由は、まるまるアート教室の2時間、基本的な描画材だけで自由にアートの時間を過ごすことができるかな?私がファシリテーターとして場をうまく回せていけるかな?と少し不安に感じたからです。そして何よりもまだ直接会っていない子供達の情報だけでアート教室をイメージできないこと。
それであれば、参加する子供達全員が同じ内容とテーマで取り組んでもらい、おそらくどの年齢の子供達でもしっかりと作品制作が可能(充実感・満足感)で、かつその作品から一人ひとりの個性や興味・関心を見つけ出しやすい「スクラッチアート」ではどうだろうか?仮にもし早く制作が終わってしまった場合、予備として紙粘土や色鉛筆・画用紙などで対応すれば大丈夫かな?と、前日までドタバタと。
結果から言えば、(自己評価ですが)とても良かったと思っています。
当初の不安をよそに、想像していた以上に子供達一人ひとりがとても元気で個性に溢れ、アート制作を最初から拒否してしまうとか、全く別なことをやりだしてしまうことなどが、ほとんどありませんでした。
大小の画用紙に向かって、自分の好きな色のクレヨンを選び、片手に持って勢いよく画面いっぱいに縦・横・斜め・ぐるぐると画用紙の下地色(白色)を塗りつぶし、次に黒のクレヨンで顔や手を真っ黒にしながら思いっきり描いていくその姿は、本当に子供達にしか表現できないエネルギーに溢れた光景でした。
ライオンと太陽
そして何よりも驚いた事は、そのエネルギーに満ちた作品もさることながら、最後の振り返りの時間で、(発表について抵抗があるかな?)子供達が堂々と描いた対象と楽しかったことなどを自分の言葉で一人ひとりみんなの前で発表してくれたことです。
さらに発表が終わると、保護者やスタッフの皆さんが大きな拍手で子供達の「表現を受けとめる場」が自然に形作られていたことにもです。
「渦巻き」
この貴重なアートの時間は私一人では成り立ちません。保護者の方々やスタッフの皆さんのサポートがあったからこそだと感じています。
本当にありがとうございました。
つくづく「アート」とは不思議なもので毎回が私にとって勉強です。
いろいろと頭の中で考えていた事は、実演時の子供達からの声援?「先生、すごいじゃん!」(笑)や嬉々とした表情で瞬時に吹き飛び、個人的に「とても楽しかった!」の一言。
そしてやっぱり大事なことは「子供達が夢中になって楽しくアートに向き合ってくれる」その環境を整備することが、私の「まる」での役割だと感じています。
これから今日のことも含め、次回の内容を考えて行きたいと思います。
ではまた、楽しいアートの時間でお会いしましょう!
【本日のタイムスケジュール】
14:00~16:00
① はじめに~ご挨拶と自己紹介(5分)
② スライドショー(10分) ※今後のアート教室のイメージを共有)
③ 子供達の自己紹介(5分)
④ 実演~スクラッチアート(5分)
⑤ 制作~途中、麦茶タイム(70分)
⑥ 振り返り・発表(15分)
⑦ 後片付け(10分)
【ギャラリー】
さすが中学生の作品!
迫力ある恐竜たちの戦いが、その背景と共に描かれています。
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