一番に伝えたいこと!

来月29日に開講予定の第8回「みんなのアート基礎講座」の内容は、今年1月に上野の国立科学博物館で開催された「世界遺産 ラスコー展」へ見に行った際に感銘を受け、是非ともみんなのアート基礎講座でも原始芸術を取り入れたい!と思い、今回に至ります。



そのとき思いついた具体的なイメージは、百円ショップで販売されているパネル裏の凹面に、ジェッソまたはモデリングペーストと呼ばれる地塗り材に石膏などを混ぜ、表面に凹凸に塗り固めたものを洞窟内の壁面に見立て、参加者の皆さんに先のとがった木や石で好きな動物を描いていく(線刻画)。そして木炭や赤の顔料等で着彩を加え、ラスコーの洞窟壁画を追体験していただくというものでした。


そしていざ、その内容を今月に入って改めて検討した時、「果たして、これで良いのか?」と疑問が残りました。

一言で言えば、材料費がかかりすぎること。また子どもたちにこの内容で心から楽しんでもらえるのかなぁ~?子どもたちの力で線を刻むことができるのか?など云々かんぬん。。。何だかごちゃごちゃし過ぎてピンと来ない感じがする。

実は先週からこの壁の前で立ち往生の状態でした。


話は逸れますが、新しい講座内容を考える時、または普段の日常生活の中で何かに行き詰った時、私の場合、その原因が大きく以下の2つに分類される傾向があります。

  1. その内容に関連するリサーチが不十分の場合。
  2. 考えや伝えたいことがてんこ盛りの場合。つまり、いくつかある重要な要素の優先順位を決め、最優先のものをストレートに伝え、余計なものは省く整理をすること。 

そして今回は「2」であるような気がして頭の中を改めて整理してみました。

参加者の皆さんに何を一番に伝えたいのか?何を楽しく学んでいただきたいのか?子どもの視点から、大人の視点から、シニアの視点から改めて捉えなおした時、特に最近では子どもの視点から総合的に捉えなおした時、自分が心も体も子どもに帰って、どういう内容であれば夢中になって楽しむことができるのか? 

それは「原始芸術における線刻の生命力溢れる力強さとその表現の豊かさ」です。


ラスコー展で展示されていた模写作品
かなり精巧にできていて、この時夢中になって写真を撮ってました。


その為、無理やりに洞窟の肌触りやでこぼこ感を演出しなくとも、また洞窟内の暗闇の中、ろうそくのともし火の中で描く状況を演出しなくても、ストレートに「線刻の力強い生命感」を皆さんに感じ取ってもらい、原始芸術への旅を楽しんでいただきたいと思いました。

それではどんな方法で線刻を表現していくのか?

陶芸など使われる粘土を板状にして描く?それとも道端に落ちている石や木板に?

以下、画像をクリックすると拡大してご覧になれます。

ラスコーの洞窟壁画以外にも
地球のいたるところに線刻で描かれたものが存在します。
カザフスタン

同じくカザフスタン
(仏様が描かれています)

キルギス

アメリカ・ウタ州


いろいろと考えをめぐらせていると、「あっ、あった!」とても身近なところに!それも費用もあまりかからずに、私たち親御さんの世代でも、幼稚園や小学校の頃に誰もがきっと体験している楽しい描画方法が!!


ヒントは、「クレヨン」・「スクラッチ」・「黒色と七色」

そうです、もう皆さんおわかりですよね?

この答えはチラシの完成披露にて。

それではお楽しみに!


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