みんなのアート展を終えて
2日前の日曜日に「みんなのアート展」を開催しました。改めて参加してくださった7名のアーティストの皆さん、そして関係者の皆さんへ御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
正直なところ、この1カ月間は頭の中がず~っとアート展のことでいっぱいで、なぜそんなに不安だったのか?この場を借りて吐露すると、参加者がどのくらい集まるのか?そしてその集まりの状況によって作品の展示数が決まってくるので、その数や作品形態(絵画や立体作品など)で会場のレイアウトもおおよそイメージできるのですが、直前のギリギリまでそのイメージが出来なかったことによる部分が大きかったと思います。
今回、1カ月前から参加者の募集をかけると同時に、私から今年のリピーターの方々へアート展のお誘いを直接させて頂き、最終的に7名がそろい、参加アーティストの作品数を当初1点~数点程度と設定しましたが、7人でこの会議室を埋めるとなると作品数が足りないのではないか!?
そこで可能な限り作品をたくさん持っていただけると助かりますといった内容のメールを送らせていただき、否、この展覧会そのものは参加者が主体なので私が指示するのではなく、今の状況を共有した上で、参加アーティストの皆さんへは1点でもたくさんでも、皆さんが今回展示したい作品をお持ちくださいということになりました。
私の方でも、例え作品数がたくさんになった場合だったとしても場が持たないと判断していたので、5年前の活動報告展で展示する予定だったアートコンパスの活動報告パネル(A2サイズ)を10枚用意し、会場の半分を4つあわせたテーブルの上に置いて展示してもいいし、あくまでも参加アーティストの作品がメインでよく見えることを最優先に、パネルはあくまでも脇役に徹する形で減らしても問題ないと、そして大まかなイメージが2・3日前になってやっと出来た状況でした。
当日の11時に私は会場入りし、テーブルや床の掃除を行った後、12時に参加アーティストの皆さんが集い、テーブルに各自の作品を置いてみてから、私の方で「絵画であればコチラの壁があります。」「立体作品であればコチラのテーブルはどうでしょうか」などお伝えし、簡単な作品の展示の仕方のポイント(ひっつきむしで壁に絵画作品を留めたり、水平棒で測ったり。あと自己紹介パネルやキャプションの書き方など)を話しただけで、あとは各アーティストの皆さんがオープン13時までの1時間で自由に設置することができました。
「形になった!」
この「形」にならなければ、来場者の皆さんにも失礼ですし、ましてや参加アーティストの皆さんが満面の笑みでこの「みんなのアート展」の参加意義や満足感を得ることは出来なかったと思います。これは私一人の力ではなく、この私を含め8名(+ご家族の皆さん)の人間が力を合わせなければ達成できなかった貴重な経験だと思っています。
アート展の終了後、身体の中にはまだ言葉に昇華しきれていない心地の良い悶々としたモヤモヤが残り、そして解放感と疲労感(笑)でいっぱいでした。
やっぱり「みんなのアート展」をやって良かったと。
数日たった今、冷静に振り返ることが少しずつ出来ています。
大きな気づきとしては、結果的に参加アーティストの皆さんが複数点の作品を出品してくださり、そのことで1点よりも(自己紹介パネルの文面も相乗効果となって)そのアーティストの世界観(強み)が具体的に表現され、鑑賞者の皆さんにもより伝わったのではないか?ということです。
話は変わりますが、日本の美術大学の入試試験はそれまで制作してきた作品やスケッチブックは見せずに、入試当日の制作作品の良し悪しで決定されます。たとえ力のある学生でも当日体調不良などでうまく制作できなかったら、その一年は終わりという可能性もあります。しかし、海外の美術大学はポートフォリオという作品集を制作し、過去数年間のこれまで制作してきた作品やスケッチブックを魅せながら面接官に自分の興味関心や成長過程をプレゼンします。勿論、対面形式なので直にその人間性も伝わります。
決してこの事と一致するとは思いませんが、何かこの「プロセスを示す」という点で共通していたのではないのかな?とも思っています。また私が海外芸術大学の卒業展の初日(Private of view:友人やご家族だけを招いて、修了制作作品を祝う会)で経験したあの高揚感とも似た感覚を思い出しました。そう言えば当時、この卒業展での嬉しい高揚感をまた味わえるよう日本に帰ってからも実現してみたいと思っていました。いわば、アート展の原点ですね!
そしてもう一点、この「プロセス」を通して私自身が各アーティストの皆さんの成長を垣間見ることが出来たことと、今後の成長と未来に希望が見えたこと。
まだ幼い年齢でも、子どもの頃に夢中になって出来たことが、大人になってから自分の仕事や人生においてきっと大切な意味となって帰ってくると思っています。そしてアートコンパスという居場所を離れても、すでに自分で学習する習慣を身につけ、自分の興味関心となるコンパスの指針を信じて、その方向へと突き進んで行くことが出来ると、そう確信することができました。それは私にとっても貴重な体験となりました。
勿論、反省点としては広報活動です。もっと一般の来場者の方達をどうしたら誘導できたのか?今回有料でSNSの広報を行いましたが、もし次回行う時には別の方法も考えなければなりません。
まだまだ気づきが出てくると思いますが、とりあえずここまでとさせて頂きます。
では!
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