9月「オンラインアート広場」を終えて


本日の午後、9月のオンラインアート広場を開催しました。

コチラの広報力不足で今回もまた参加者が一組(6月のオンラインからず~っとお世話になっているリピーターの親子の方たち)のみとなりましたが、その分いろいろなお話や、まだオンラインでしかお会いしたことがないにもかかわらず、回を重ねるごとにお互いの気心がわかるようになってきたからなのか?リラックスしながら(時にくだけて・笑)の楽しい時間を過ごすことができました。本当にいつもありがとうございます。

そのような関係性の変化も含めて振り返ってみたいと思います。


●概要

オンラインアート広場「抽象絵画を楽しもう!」

日時:2020年9月26日(土)13:30~15:30

オンライン(Zoom)

参加者:一組(親子)


工程

13:30~13:35 はじめに

13:35~14:10 レクチャー

14:10~14:45 ミニワーク

14:45~14:50 休憩

15:50~15:25 ワーク

15:25~15:35 おわりに


●はじめに

今回のオンラインは明日開催予定の抽象絵画のように大きな画面にアクションペインティングをモニター越しにするわけにはいかないので、対話を中心にパワポを使ったレクチャーと、そこで取り上げる美術史上の代表的な抽象絵画の鑑賞、制作、振り返り時の批判的思考の4点で展開してみました。

そして何よりも今回の最大の目的は「私たちの気分がスッキリすること!」です。

コロナによるものなのか?個人的に今年は一段と時が経つのが早く感じられ、来週にはもう10月には突入します。ということは今年3月頃の自粛期間からはや7か月が過ぎたことに。

その間、世の中では今まで私たちが経験したことがない様々なことが起こり、身も心も疲れているかと。そんな気分を一新するためにも今回「抽象絵画」を取り上げてみました。

なぜなら抽象絵画、特に1940年代のニューヨークから始まった「アメリカ抽象表現主義」の代表的な作家、マーク・ロスコなどは画家たちは目に見えない本質、人間の感情を色と形で抽象的に表現したからです。

そしてその制作プロセスが、今この時を生きる私たちにも必ず役に立つに違いないと考えました。例えば大きな声で歌を歌ったり、外で思いっきり走ったりしてスッキリするように、色と形で気持ちのモヤモヤをアウトプットする手立てとして。

 




●いろいろなお話

参加してくださった親子の方たちとは、このところはほぼマンツーマン(私を含めて3人)でオンラインアートを行っているので、アートに関連したいろいろなお話を聞いたり話したり貴重なお時間をいただいています。

例えば、お母さんの方は地元の福祉の場でパステルを使った抽象絵画を教えていらっしゃる方であることや、娘さんも以前お話ししましたが中学校の美術部に所属。

そうなると今回の抽象絵画についても、すでにお互いが知っている共通話があるわけで。

例えば「こんな感じで抽象絵画を制作すると、〇〇になりますよね~」などの共感。

他にも、お母さんの方からパステルを使ったワークショップのお話、私からはマーク・ロスコ(川村記念美術館)や好きな作家(ヘレン・フランケンサラーやサム・フランシス)のお話、娘さんがパワポのレクチャー時に具体派の白髪一雄氏のフットペインティングに興味を覚えたようで、なぜならつい最近参加したイベントでフットペインティングを実践したからなどなど。

正直なところ、アートはまだまだ日本の世の中においてマイノリティな分野だと思います。私の感覚で具体的な数や割合で言えば、学校のクラスに40人いたとすれば、その内3~5人が特に興味を示している割合かな?と。

なので、アートのつっこんだ話を自分以外の人とできる機会は地元でも正直あまりないわけで。お酒の席でしかもその席の参加者が全員アート&デザインに属している人たちなら、酔いつぶれるまでいっくらでも話ができるわけで。もしかしたら今の私に必要なアウトプットはこれかもしれません・笑


●ミニワーク

少々話がそれましたので戻りますと、今回はレクチャーの後、ミニワークと本ワークを行いました。


<ミニワーク>

・任意の色画用紙からフレームづくりと●▲■を切り取り、

・フレームの中に切り取った●▲■を並べて構成し、感情(「喜び」と「不安」)をそれぞれ表現。

<本ワーク>

・任意の色画用紙を台紙に、折り紙を使って様々な色や形を自由に貼り付けていきます。

・一通り貼り終えた後、ミニワークで使用したフレームをトリミングの要領で、気になった(美しいと思う)抽象絵画をトリミングし、デジカメやスマホのカメラでパシャリ。

・そしてそこから何を読み取れるのか、感じことができるのか?私の無意識?それとも感情?別な何か?

抽象絵画の面白いところは、具象絵画と異なり、
画面の向きを自由に変えることができます。
天地が逆でも、また違った印象を得ることができます。

トリミングでも、正方形だったり、長方形だったりと。


色紙がレリーフのように盛り上がっていて、その造形も面白いのですが、
光源からできる影もまた絵画の一部に融け合っていて美しいですよね。

フレームの形も決して四角形が正解ではありません。
五角形でも、三角形でも、円でもOKです!

今回は服の色に合わせて緑色がお気に入りのカラーでした!
そういえば昔、専門学校で指導していたころ、
生徒から私のイメージカラーが「緑色」だと言われたことを思い出しました。

コチラは私の作品、今回も参加者の皆さんと一緒に制作しました。

トリミング中

いろいろな抽象絵画が生まれていきます。





●反省点として

今回の制作をミニワークと本ワークの2本立てとしましたが、本ワークのみでよかったかなと思いました。レクチャーで様々な抽象絵画を見たり、おしゃべりをした分、いろいろと詰め込みすぎたと反省。

加えて、冒頭でもお話しましたが「広報」についても。

これまでのオンライン広場の広報手段は主にFacebookの有料広報を中心に、またそのエリアを首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心に行ってきました。結果、始まった当初の5~6月頃の反応は良かったものの、それ以降は下り坂の傾向。その原因として考えられることは、、、

・自粛期間の解除により、学びの場がオンラインから元の現場へと戻りつつあるから?
・企画内容に魅力がない?
・基本道具や材料が参加者の自前である分、参加者の手間と時間がかかるから?
・他

逆にオンラインをやり続けて良かったことは、アートコンパスのFacebookのフォロワー数が増えたことです。つまりアートは日本の中心的な都市だけでなく、地方の茨城でもこんな活動をやっている団体があるんだと認知していただけたと。そしてまたいつ何時、大きな災害等に相当する出来事が起こった場合でも、学ぶことを止めることなく、迅速に対応できる力を得ることができた事など。


今後のオンラインですが、予定通り今年12月まで継続したいと思います。その間、いろいろな広報(設定)を試してみたり、オンライン上の経験値やスキルアップを目指したり、またそこから得た新しい知識や情報などを随時振り返りブログで更新し、皆さんと共有できればと思っています。
 

●追伸
参加者の方から得た情報を共有します。
東京都の四谷でアートフェスティバルがあります。
誰でも参加できるようなのでもしご興味のある方はチェックしてみてください!

四谷アートフェスティバル2020
作品の応募期間:2020年8月1日~10月30日



●次回のお知らせです

10月のオンラインアート広場「スチレンボード版画」
日時:2020年10月17日(土)13:30~15:30
Zoomによるオンライン
ブログ:試作品づくり

詳細については近日中にSNS等で連絡いたします。

それではまた!

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