シルクスクリーンの実験・その1

 8月6日(日)に開催を予定しているみんなのアート工房「シルクスクリーンでTシャツづくり」について、先日(6/3)講師の伊藤隆之氏とオンラインで打ち合わせを行いました。

昨年度はコロナ禍のもと試験的に行い、その時の主な課題点(以下)を抽出し、今年はそれらをどうクリアーしていくのか?がアートコンパスとしても試されるところです。

昨年度の様子:露光機にスクリーンを巻いているところ

課題点:

・昨年、伊藤氏が準備してくれた露光機そのものが古い機種で、専用のスクリーンがもう販売されていないため入手困難。ちなみに昨年はお裾分けでフィルムを頂きました。

・市販の「Tシャツくん」を購入するとなるとかなりの費用がかかり、伊藤氏曰く、手づくり感が損なわれる懸念がある。ちなみに機械本体のセットで約3万円、その他フレームや附属品諸々など参加者数分購入するとなるとかなりの金額になる。

・昨年度は1組1デザイン(1スクリーン)としたが、個人的には参加者一人ひとりが自由に自分のオリジナルデザインを楽しんでもらいたい。但し参加者数を限定する必要はある。


つまり、伊藤氏のものでも市販のものでもない、新たな露光機で参加者一人ひとりが自分のデザインTシャツを作ることが出来る!

その為にはどうしたら良いのか?

私の方でも打ち合わせ前にいろいろと考え、以前You-tubeで手づくりの露光機を制作されていた方たちの動画をもとに制作し、私の方でうまくいくかどうか実験してみるということで打ち合わせを終了。

その直後、以下の材料をそろえていきました。


材料:

・無地のTシャツ

・段ボールと板

・LEDブラックライト(10W)、ACアダプタ

・アクリル板(厚み3㎜)※家にあったものを利用

・Tシャツくん専用スクリーン

・木枠(百円ショップのコルクボード)、強力両面テープ、マスキングテープ


そしてこれらの一部材料を使い組み立てたのが下の写真です。これで本当にできるの?と不安になるような見た目ですが、兎に角やってみるしかありません。



結論から言うと、大成功でした!

但し参考にした動画では露光時間が40秒程度でしたが、初めそれではうまくいかず、もしかしたら露光時間が足りないのかな?と思い、1分ずつ増やして行ってみました。

実験1(40秒)スクリーンに塗布された感光乳剤(紫色)が全部剥がれ落ちてしまった。
実験2(2分)一瞬、図案の形が残るものの、やはり剥がれ落ちてしまう。
実験3(3分)ある程度、図案の形が固定したが、若干の剥がれあり。
実験4(4分)剥がれもなく、ちょうど良い感じ。
実験5(5分)ちょうど良い感じだが、刷毛で模様に沿って形を出していくときに、若干いらない箇所が落ちにく。

手づくり露光機の上にアクリル板を置き、
その上に、原画、スクリーン、白色の厚紙の順で重ねて置いていきます。
そして部屋を真っ暗にして、露光機のスイッチを入れ、4分間待ちます。

露光が終わったら、刷毛でスクリーンを水洗いをすると、
紫外線にあたらず硬化しなかった感光乳剤の部分が剥がれ落ちて図案が現れてきます。

上から、3分、4分、5分


次の日、今度はアートコンパスのロゴマーク(大き目のデザイン)で一発勝負しました!
勿論、露光時間は4分間で。



結果は勿論、大成功!

次回のオンラインでの打ち合わせ迄時間があるので、次の工程(露光したスクリーンを木枠に取り付け、無地のTシャツに印刷)は次週に行いたいと思います。はやる気持ちをおさえつつ、来週末開催の木版画の準備に取り掛かろうと思います。

ではまた!


コメント