第2回 みんなのアート基礎講座を終えて


昨日の午後、今年2回目のアート基礎講座を開催しました。内容は木版画と紙版画(どちらかを選択)。そして木版画と言えば「浮世絵」を思い浮かべる方が多いかと思います。

今回は浮世絵の代表作をのせた木版画の説明書を別紙でお配りし、その工程が大きく3つに分かれている事(①下絵づくり ②彫り ③摺り)を知って頂き、江戸時代だったらそれぞれを絵師・彫師・摺師の3人が分担作業で行うところを、今回参加者がすべて行うというとても大変な制作になることをお話させていただきました。

結果、参加者の皆さんが途中で制作を投げ出すことなく、最後の摺り迄行い、見事な作品が仕上がりました!参加者の皆さん、そして付き添いのお父さんお母さん、本当にお疲れ様でした。最後の作品発表では、彫刻刀を握り続けていたので「手がつかれた」と言った感想もたくさんありましたね。

木版画は極端な例かもしれませんが、個人的にはアート制作はとてもたくさんのエネルギー(体力と精神力)を要するものだと常々思っています。そのことを子どもたちに少しお伝え出来たかな?と思っています。人生においてなんでもそうだと思いますが。

勿論反省点として、今回の参加者が比較的中学年生よりも下の学年が多かったので、作品のサイズをA4ではなく、A5ないしB5ぐらい一回り小さくしても良かったのかな?と思い直しました。

ちなみに余白を含めた和紙のサイズは八つ切りサイズ(380㎜×273㎜)ですので、そのサイズの額(余白を入れないのであればA4サイズの額)に入れて室内に飾ってみてもいいかもしれません。きっと空間の雰囲気がガラリと変わるはずですよ!

※紙版画はA3サイズの用紙を使用。版紙は八つ切りサイズです。


●概要

第2回 みんなのアート基礎講座
内容:木版画または紙版画
日時:2023年6月25日(日)13:30~16:00
会場:本郷ふれあいセンター・会議室1
参加者:計20名(子ども10名+大人9名+中村)

<タイムスケジュール>
13:30~13:35 ご挨拶+自己紹介(お名前・出身地・今日の意気込み)
13:35~13:50 木版画の説明
13:50~14:40 ①下絵 ※適宜休憩
14:40~15:30 ②彫り
15:30~15:55 ③摺り
15:55~16:10 作品発表(お名前・タイトル・感想)+記念撮影


①下絵

私の方でベニヤ板の表面にあらかじめ墨で薄く色をつけ、A4サイズの枠をボールペンで書き込んだものを配布。参加者は先ず、その枠外を切り出し刀と丸刀で彫って頂き、下絵を描き始めました。ここではお父さん、お母さんが大活躍です。


紙版画も台紙に絵柄の形に沿った画用紙を切って、糊で貼り付けていきました。

トレーシングペーパーを使って、準備してきた下絵を写し取っていた
参加者も何人かいらっしゃいました。

下絵が複雑で細かいので、今回は彫りの途中まで。
「摺り」はアート広場でお待ちしています!

チャコペンで直接下絵を描くこともOK!
↑男の子は持参した恐竜のおもちゃを見ながら描いていました。



②彫り

今回は木版画を初めて体験する子どもたちが多かったので、初めの説明で彫刻刀の種類や注意点などを説明させていただきました。こういう時に安全面で同伴者のお父さん、お母さんがいてくれて本当に助かりました。


お母さんたちとの協働制作です。

4年生の男の子と女の子はお互い黙々と制作していました。
その集中力に感服です!



③摺り

彫りが終わった方(版木・版紙の完成)から順に摺りの工程に入って頂きました。
白のバットに専用の黒インクを少し入れ、ローラーでムラなく伸ばした後、
版にインクをのせていきます。





インクを版木にムラなくのせられたら、
ツルツルした面の和紙を表にして版木に重ね、
上から馬簾で摺っていきます。


今回は一人4枚摺って頂き、その中からベストワンを一枚選んでいただきました。



完成!

●ギャラリー

かわいい夏野菜たちがモチーフ!

紙版画:夏の風物詩が画面いっぱいに広がっています!

暑い日にピッタリなアイスクリーム!

紙版画:すみっコぐらしのキャラクターがぎっしりです!

クロミちゃんです!

バスキアを連想するような作品に仕上がりましたね!
バスキアが気になる方はコチラをクリック

何とか完成しました。画面構成のバランスが素晴らしいです!


●7月のお知らせ


もしご興味のある方は是非ご参加ください!

第4回 みんなのアート広場
日時:7月9日(日)13:30~16:00
会場:実穀ふれあいセンター・会議室(2階)

第3回 みんなのアート基礎講座
内容:型染め手ぬぐいづくり
日時:7月23日(日)13:30~16:30
会場:本郷ふれあいセンター・会議室1(2階)

<お申込みフォーム>

それではまた!


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