2月の個別アート支援を終えて



今回の個別アート支援は、前回に続き動物をモチーフに描いていきました。
N子ちゃんが選んだ動物は「オグロヌー」???(あのサバンナのヌーのことかな?)

私やN子ちゃんのお母さんは「ヌー」で記憶しており、N子ちゃんは「オグロヌー」と言っています。どうやら正式名称は私たちの方が間違いで・笑

そしてその由来も興味深く、尾が黒色だと「オグロヌー」。逆に白だと「オジロヌー」らしいです。N子ちゃん、勉強になりました!


【今回のポイント】


インターネットで調べたいろいろなヌーの写真からベストワンをチョイス。
そして描き出しにあたって、3人で改めておしゃべりをしながらヌーの特徴や構図などを一緒に確認していきました。

頭の中で画面の四角を意識しながらどのくらいの大きさでモチーフを入れるのか?その下図として鉛筆(3B)を使って、頭部・胴体・脚などを楕円形や四角形で大まかに描き、形を捉えていきました。気のせいか、対象を捉える時間も短くかつ早くなってきている気がしました。

加えて、私から「画面の中心」のお話もさせていただきました。

画面の中心=鑑賞者が絵画や写真など平面作品を前にしたとき、最初に目が行くところが「中心」です。別な言い方をすると、絵画が舞台であれば、中心がその劇の主役というわけです。そしてその中心から画面を広く見せるために、逆方向へ視線の流れが誘導されるお話も添えて。

ちなみにこの「画面の中心」という考えを否定したもの=絵の中に中心がないものが、1950年代末~1960年代にかけてアメリカで起こった「抽象表現主義」のジャクソン・ポロックに代表される「オールオーバー」です。この話についてはまた別の機会に。


N子ちゃんは一度・二度とやり直しをしながら集中し、黙々と描いていきます。途中私やお母さんが口をはさむと「黙ってて」と注意を受けながら・笑


【右脳だけでなく左脳の脳も使った描き方?】


先日、お母さんからN子ちゃんが家で描いているバナナのスケッチを見せていただいたとき、その成長に驚きました!

▼ブログ:バナナのスケッチ▼

というのも例えて言うなら「今まで右脳だけで絵を描いていたとしたら、左脳も使って絵を描いている」と言ったところでしょうか。つまり「客観的に対象を捉えることが出来始めている」ということだと。

よくよく考えてみると、子どもの10歳(小学4年生)は一般的に子どもから大人への階段を上り始める歳。ものごとを客観視する年齢というわけです。

当たり前のことかもしれないけれど、でもその成長は私から見ても嬉しいものです!

そして今回、コンテはあまり使用せず、鉛筆だけで描き切りました。

そこで最後の最後に描画材についてもミニレクチャーを。

きっかけはN子ちゃんが描いたコーヒーピッチャー?の絵を見たとき、ピピっと来ました。

コンテだけで描き続けてきたけれど、対象やその時の気分によって描画材も自由に彼女自身で選び、工夫して楽しく描くこともありだと。

ざっくりと言えば、自然物(植物や動物など)を描くとき、その曲線や柔らかさを表現するにあたって、コンテやクレヨンが柔らかく描きやすいとすれば、電化製品など人工物を描くときにはボールペンや先の細いペンなどシャープに描ける描画材が適しているということ。

勿論、その逆もありですし、様々な描画材との出会いを通してコンテとボールペンの併用なども面白いと思います。

兎にも角にも、N子ちゃんが描きたい、表現したいイメージに対して、どの描画材を使うことが適しているのか?その選択や考える場を持つことが大事なわけで。


【お母さんとの雑談】


そんな絵に集中しているN子ちゃんの脇で、今日もお母さんと熱く語りました・笑

最近のコロナの状況やホームページの作り方、子どもの居場所について、などなど。

私もお母さんから様々な情報を頂き、もっぱら勉強中です!


次回も楽しみにしています。

ではまた!


追伸:
コチラはお母さんの振り返りブログです。
私が抜け落ちていたところまでお母さんの視点によって綴られています!
あわせてご覧ください。


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