5月の個別アート支援を終えて
タンポポの完成作品(三枚目)
背景の緑の濃淡(緑と黄緑の帯)が右上がりに曲線を描き
その流れに沿って綿毛の種がリズミカルに宙を舞っています!
今日の午前中は約三か月ぶりにN子ちゃんの個別アート支援を行ってきました。
筑西市にあるご自宅へ向かう道中、右手に筑波山と稲の苗が植えられたばかりのみずみずしい広大な田んぼを眺めながら、開けた窓から入ってくる風がとても気持ちが良かったです。
さて今回はというと(描画材は引き続きパステルを用いて)「タンポポ」をモチーフに描いていきました。
前日にお母さんへ連絡を取り、N子ちゃんの今回描きたいモチーフを確認したところ「タンポポ」が伝えられました。(もしかしたら気持ちが変わるかもとのこと)
そう言えば今の季節、道端を見渡すとまだまだタンポポの花が見られますよね。
「明日、N子ちゃんはどんなイメージで描いてみたいのかな?」と想像しながら、念のため私の方ではタンポポの写真や参考になるパステル画をA4紙に印刷して何枚か持参しました。
作品(1枚目)
タンポポだけでなく背景の特徴もつかもうとしているのが見て取れます。
ご自宅に到着後、お母さんから今朝、N子ちゃんが妹とけんかをして気持ちが落ち着いていないとのこと。そこで約三か月ぶりの再会でしたのでお母さんも一緒になってしばしおしゃべりをして、N子ちゃんの気持ちが落ち着いてから制作を始めることにしてみました。(私もお母さんもいろいろお話がしたかったですし・笑)
タンポポと言っても(皆さんもご存じのように)いろいろな表情があります。
黄色い花が天に向かってぐ~んと地面から力強く伸びている様子や、タンポポの花びらが散り残ったふわふわとした丸い綿毛、そしてその綿毛がついた種が風に飛ばされて空を舞う様子などなど。
N子ちゃんはそれら様々な表情を切り抜いた写真から、種が風に揺られて飛んでいる写真を選び、屋外で実際のタンポポを探して描く「写生」ではなく「模写」という形で描いていきました。
一枚目の後、背景の緑の濃淡の質問を受け、
「こんな感じに描くとできるよ」と実演。
私が描いた背景をそのまま利用して2枚目の作品を制作してみました。
この時パステルの柔らかな濃淡を描くのに指でこする方法以外に
ティッシュペーパーの使い方も伝え、実際にやってみました!
結論から言うと、練習も含め今回は3枚も描きました!
はじめに私からタンポポの丸い綿毛を描くにあたっての実演:
① 専用の画用紙に空の青や原っぱの緑を画面に塗り、指でこすりながら下地を作ります。
② 次に練ゴムを使って、その緑や青の色面をタンポポの形に沿って消しながら綿毛の白(画用紙の白色)が表現できるといった感じです。
N子ちゃんはタンポポを描いていく過程で、実際に描いてみたものと写真のイメージを比べながら何が違うのか?どうしたら特徴がつかめるのか?積極的にチャレンジし、短い時間の中で最終的に納得の表現を見つけていったような気がします。
例えば、1枚目を描き終えたとき、参考にした写真の背景のように緑の濃淡をハッキリとではなくぼやかして表現してみたいと口頭で質問してきたこと。
練ゴムで消す力の加減を調整して綿の柔らかさを表現していったこと。また練ゴムの形を変えて、その縁を使って線を描き集め、風に飛ばされる種の綿毛を描いたり、お母さんのアドバイスで種子の向きを変えて「風に吹かれ宙を舞っているリズム」を表現してみたりと。
その一つひとつを私やお母さんのアドバイスも交えながら、自分の手と感覚で確かめるように、そしてその生み出せた表現に対して「おぉ~」と喜びを示し、確実に自分の力に変えていったように思います。
作品(三枚目)
自分の力で全てを描きました!
当初は気分が落ち着かない様子でしたが、時間が経つにつれて制作に集中し、すっかり気持ちも晴れていったと思います。
ちなみにN子ちゃんは爬虫類が好きなようで、以前紙粘土でたくさん作ったヘビの一つをプレゼントとして頂きました。(ありがとうございます)
私は巳年なので、お守りとして大事に部屋に飾っておきます!
それではまた!
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