第7回 みんなのアート基礎講座を終えて
気がつけば今週で10月が終わり、いよいよ11月に突入です。
いや~今年も時が経つのが早い、年々早い・笑!
と言われ、
今回はこの①「色彩分割法(色彩混合)」に焦点を当てて講座を進めて行きました。では色彩分割法とは一体何なのか?次に詳しく見て行きます。
点描画とは文字のごとく、筆に絵具をつけてたくさんの点をキャンバスや画用紙の上に描いていく方法です。
この点描画の代表的な作家は「新印象派」に属するスーラーです!彼はこの色彩分割法をより緻密に科学的に展開していきました。
しかし、ここでも当時多くの人々がこの新しい絵画を受け入れることが出来ませんでした。
当時この表現は「ハエのように汚らしい染み」とまで酷評されていたそうです。
実際にこの点描画をやってみると、なかなか根気のいる描き方で、今回ご用意させていただいた画用紙は小ぶりのA4サイズ。そして言い忘れていましたが、絵具は透明水彩絵具ではなく不透明水彩絵具を使用。
そして鏡を見ながら自分の顔を描いていきました。
いや~今年も時が経つのが早い、年々早い・笑!
そんなことを感じつつ、また秋の肌寒さを感じる今日の午後、阿見町にある本郷ふれあいセンターにてみんなのアート基礎講座を開催しました。
参加者の皆さん、本当にお疲れ様でした!
今回の参加者2組(アートコンパスのメンバーで!)
久しぶりにゆったりとおしゃべりしながらの制作でした。
今回は芸術の秋にふさわしいテーマとして、皆さんもよくご存知の「印象派(いんしょうは)」を学びながら、色彩分割法(しきさいぶんかつほう)を体験し、点描画法による自画像を描いていきました。
なにやら聞きなれない言葉の「法」がたくさん出てきましたが、順次このブログでも簡単にレクチャーしながら見ていきたいと思います!
先ず始めに、参加者の皆さんにはプロジェクターで様々な画像をお見せしていきながら、今回の概要をお伝えしていきました。
なにやら聞きなれない言葉の「法」がたくさん出てきましたが、順次このブログでも簡単にレクチャーしながら見ていきたいと思います!
●スライドによるミニレクチャー
先ず始めに、参加者の皆さんにはプロジェクターで様々な画像をお見せしていきながら、今回の概要をお伝えしていきました。
今から約160~100年前(日本の江戸末期から大正時代にかけて)、ヨーロッパのフランスを中心に「印象派(いんしょうは)」という絵画運動が起こりました。
印象派と言っても時代区分があり、代表作家と並べて言うと、
印象派(1860年代~1880年代)
マネ、モネ、ルノアール、ドガ、カサットなど
後期印象派・新印象派(1880年代~1920年代)
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、スーラーなど
となっています。
そのきっかけとなったのは次の絵画、モネ作「印象・日の出」(1872)です。
このタイトルの「印象」という言葉は、当時の美術の世界では「スケッチや下書きを意味し、未完成作」とみなされていました。
つまり、当時の美術界の多くの人たちは、この作品について「美術作品じゃない!なっちゃいない!!」と批判的に捉えていたわけです。なぜなら当時の常識は、色彩が全体的に渋い色調、形はとても写実的、筆の痕跡は目立たない、そして大きな画面で描かれ、テーマが歴史や肖像画が一般的だったからです。
しかし、その常識を当時の印象派の画家達は覆したのです。(いつの時代も常識というのは覆されるものなんですね~)
つまり、それは間逆と言っていいほどの、「明るい色彩、形はぼんやりとあいまい、筆の痕跡は目立ち、小さい画面に静物、風景、風俗画」が描かれていきました。
印象派と言っても時代区分があり、代表作家と並べて言うと、
印象派(1860年代~1880年代)
マネ、モネ、ルノアール、ドガ、カサットなど
後期印象派・新印象派(1880年代~1920年代)
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、スーラーなど
となっています。
そのきっかけとなったのは次の絵画、モネ作「印象・日の出」(1872)です。
このタイトルの「印象」という言葉は、当時の美術の世界では「スケッチや下書きを意味し、未完成作」とみなされていました。
つまり、当時の美術界の多くの人たちは、この作品について「美術作品じゃない!なっちゃいない!!」と批判的に捉えていたわけです。なぜなら当時の常識は、色彩が全体的に渋い色調、形はとても写実的、筆の痕跡は目立たない、そして大きな画面で描かれ、テーマが歴史や肖像画が一般的だったからです。
しかし、その常識を当時の印象派の画家達は覆したのです。(いつの時代も常識というのは覆されるものなんですね~)
フランス絵画の規範と言われるクロード・ロラン
「エマオへの道のキリスト」(1660)
つまり、それは間逆と言っていいほどの、「明るい色彩、形はぼんやりとあいまい、筆の痕跡は目立ち、小さい画面に静物、風景、風俗画」が描かれていきました。
そして当時、絵具のチューブやカメラの発明、ジャポニズム(浮世絵)の影響を受けながら、印象派を象徴する三大要素は、
① 色彩分割法 (⇔バランスの取れた構図やかたち)
② 現代の身近な生活 (⇔歴史や物語)
③ 戸外制作 (⇔室内制作)
と言われ、
今回はこの①「色彩分割法(色彩混合)」に焦点を当てて講座を進めて行きました。では色彩分割法とは一体何なのか?次に詳しく見て行きます。
●色彩分割法(色彩混合)の体験
例えば、皆さんが絵具を使った時、色々な色の絵具をたくさん混ぜれば混ぜるほど色が黒っぽくなっていき鮮やかさも失われていく経験はないでしょうか?そして美術の先生からは色を作るとき、「混ぜるなら2~3色ぐらいまで!」と言われた経験はございませんか?
つまり、印象派の画家達はその絵具の特性(たくさん色を混ぜると暗い色になってしまう)を回避し、自分の眼から見た刻々と光の中で移り変わる世界を、その現象をありのままに表現する時、この色彩分割法を生み出しました。
それはキャンバスに2色以上の色を使って並置し、混色した色のように見える方法のことなのです。そしてこの現象のことを「色彩混合(しきさいこんごう)」といいます。
そこで今回は参加者の皆さんに導入として『点描画「自画像」への道』と題したエキササイズを体験していただき、実際に色彩混合を学んでいただきました。
つまり、印象派の画家達はその絵具の特性(たくさん色を混ぜると暗い色になってしまう)を回避し、自分の眼から見た刻々と光の中で移り変わる世界を、その現象をありのままに表現する時、この色彩分割法を生み出しました。
それはキャンバスに2色以上の色を使って並置し、混色した色のように見える方法のことなのです。そしてこの現象のことを「色彩混合(しきさいこんごう)」といいます。
「日没の種まく人」ゴッホ(1888)
そこで今回は参加者の皆さんに導入として『点描画「自画像」への道』と題したエキササイズを体験していただき、実際に色彩混合を学んでいただきました。
色彩分割法をマスター中!
では次に「点描画法」とは一体何なのか?見て行きましょう!
●点描画による自画像
点描画とは文字のごとく、筆に絵具をつけてたくさんの点をキャンバスや画用紙の上に描いていく方法です。
この点描画の代表的な作家は「新印象派」に属するスーラーです!彼はこの色彩分割法をより緻密に科学的に展開していきました。
しかし、ここでも当時多くの人々がこの新しい絵画を受け入れることが出来ませんでした。
当時この表現は「ハエのように汚らしい染み」とまで酷評されていたそうです。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」(1884~1886)
実際にこの点描画をやってみると、なかなか根気のいる描き方で、今回ご用意させていただいた画用紙は小ぶりのA4サイズ。そして言い忘れていましたが、絵具は透明水彩絵具ではなく不透明水彩絵具を使用。
そして鏡を見ながら自分の顔を描いていきました。
描いている最中、時々作品を壁に立てかけ、
離れて作品を見るとまた違った表情に見えてきました。
たくさん色々な色を作ってたくさん点を描いていきました。
本当にお疲れ様です!
顔の表情がとても豊かです!
そして肌、髪、服、背景にまで見事に色彩混合が生かされています!
今回学習した知識や経験を頭の片隅に置きながら、今後、印象派の作品を見ていくと、また違った見え方で各々の作品をより深く鑑賞することができるのではないかと思います。皆さんも是非その美しさの秘密を味わってみてください!
ちなみに今、上野の森美術館で「ゴッホ展」が開催されています!(2020年1月13日まで)
http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=913189
さて、次回の告知です。
次回のみんなのアート基礎講座は、ゆーき先生によるデザイン基礎講座!
日時:11月24日(日)13:30~16:00
会場:阿見町中央公民館・第2会議室
『「好き」を着る』をテーマに、装飾デザインを皆さんと一緒に学んでいきます。
一体どんな「好き」がかたちになるのか?楽しみですね!
皆さんのご参加、お待ちしております!
【参照】
書籍:
「印象派という革命」木村泰司著 集英社
「印象派で「近代」を読む 光のモネからゴッホの闇へ」中野京子著 NHK出版新書350
画像:Wikipedia
ちなみに今、上野の森美術館で「ゴッホ展」が開催されています!(2020年1月13日まで)
http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=913189
さて、次回の告知です。
次回のみんなのアート基礎講座は、ゆーき先生によるデザイン基礎講座!
日時:11月24日(日)13:30~16:00
会場:阿見町中央公民館・第2会議室
『「好き」を着る』をテーマに、装飾デザインを皆さんと一緒に学んでいきます。
一体どんな「好き」がかたちになるのか?楽しみですね!
皆さんのご参加、お待ちしております!
【参照】
書籍:
「印象派という革命」木村泰司著 集英社
「印象派で「近代」を読む 光のモネからゴッホの闇へ」中野京子著 NHK出版新書350
画像:Wikipedia
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