おにんこっと主催アートイベント!

明日はいよいよ七夕ですね。

なぁ~んだ、明日の天気は雨で天の川が見れないなぁ~と思っていると、昔の日本人の感性は本当にすごいです!

七夕の雨を「催涙雨(さいるいう)」と呼ぶそうで、彦星と織姫が年に一度出会えた後の惜別の涙とも、会うことが適わなかった悲しみの涙とも喩えられるそうです。(先ほどテレビの天気予報で初めて知りました。)

私はロマンチストなので、明日の雨は惜別の涙として捉えておきます・笑

ちなみに七夕前日の雨は「洗車雨」といい、彦星が織姫に会うため牛車を洗っている水に喩えられるそうです。男の心情を見事に表現していますね~!

さてそんな洗車雨の本日午後、筑西市総合福祉センターにて、おにんこっとさん主催のアートイベントに講師として参加してきました。

参加者の皆さん、そしておにんこっとスタッフの皆さん、本日はたくさんの笑顔をありがとうございました!



今回の内容は、アートコンパスでもお馴染みの「みんなのアート広場」(フリースタイル形式)を取らせていただきました。

12時に会場へ到着し、おにんこっとのスタッフさんと一緒に会場をセッティング。広々とした会議室に二つの長机を合わせて大きく4つの島を作り、定時通り12:50から6組の参加者をお迎えしスタートしました。



参加者の構成は、

小学生3名、幼児5名、(男の子3名、女の子5名)
お父さん1名、お母さん6名、私の計16名
※スタッフさんも参加しています。

どうやらスタッフさんも含めて初めてお会いする方たちが多かったようで、今日一日どんな形になるかなぁ~と思っていましたが、終わってみたら子どもも大人も笑顔で楽しく過ごすことが出来ました。

これもひとえにスタッフのMegさんやKAORIさん、Megさんのパパさん達の入念な計画と準備の賜物、そしてこのイベントにかける意気込みを打ち合わせ時から今日までの間ひしひしと感じ続けてきたからこそ、コチラも気合が入ります。本当に素敵な時間をありがとうございました。そして今後とも宜しくお願い致します!


このブログの中では、私が今日感じた三つの気づき(イベント終了後にスタッフの皆さんと一緒に振り返りを行った内容も含む)について少しお話したいと思います。



●テクニカルサポートとガムテープについて

 
普段のアート広場では、素材の流木を使おうとする子供達があまりおらず、(以前その理由を聞くと、気持ち悪いなど)不人気でかなりの数が余った状態でした。ですが、今日はいつもと様子が違いました。
 
各流木の形を生かし器用に組み合わせて、「ヘラクレスオオカブト」に見立てたり、かたや「恐竜」に見立てたりと。
 
その組み合わせでは流木がそれぞれ有機的な形をしている為、接地面積が小さい互いを接着することが難しく、私がキリで穴を開けて、爪楊枝を通して互いをあわせるなど、テクニカルなサポートをしていました。
 
そんな中、一人の女の子がガムテープでうまく組み合わせているではありませんか!
 
ヘラクレスオオカブト!

コーカサスオオカブト
 
 
その作品を見た一人の男の子が大変に触発され、クワガタ?を作り始めました。
 
そしてその後は互いの昆虫でバトルがスタート・笑
 
その激闘の最中、次々と様々な武器(電気やべとべと攻撃など)が考案され、子供達のアイデアが止まりません。
 
 

 
それはまさしく「参加者同士の化学反応」とも呼べる現象でした。
 
加えて、男の子の方は別のアート教室でも見ていたので彼の個性や作風(とにかく粘土やでんぷん糊などの柔らかい触感の物が好き)を知っていましたが、その化学反応で表現の幅が一段と広がったのを強く感じました。こうも変われるものなのかと!
 
ただお母さんの方から今回使用した紙のガムテープではなく、次回は布のガムテープのリクエストがありました。というのもこの紙テープの表面はつるつるしており、絵具をのせてもはじいてしまい、また他の素材を接着してもなかなかつかず仕舞いだったためです。

このご意見は私にとってとても発展的な考えをもたらしてくれました。

例えば布のガムテープ(色も白色や他の色など)にすれば、着彩をもっと楽しむことができること。また極力私からのテクニカルサポートなく、自分の力で全ての造形操作を行うことが可能になるからです。

加えてお母さんも仰っていましたが、素材同士をテープで巻いてもあまりその外観を子どもは気にしていない、とにかく素材がくっつくことに焦点が当てられているからですと。

次回以降に、みんなのアート広場でも試験的にこの考えを生かして行きたいと思います。



 

●MDF板が功を奏す!

流木や木の組み合わせで様々な恐竜が生み出されました。
そしてその奥には恐竜が住む山や火山、家まえ表現されています!


二つ目の気づきは、「地(MDF板)」の導入が功を奏しました。
 
もともとアート広場で子供達が粘土板の上に動物や昆虫などの生きものを次々と制作していくと、必ずと言っていいほど最後には粘土板の上に壮大な物語(ストーリー)が展開されます。

けれど粘土板はアートコンパスの私物の為、最後は泣く泣くそれを抜き取って、持参していただいた段ボール箱に入れ直し持ち帰っていただいていた光景をこれまで何度も見てきて、「地」の素材となる板が必要であると感じ、前回のアート広場から用意し始めました。

この「地」があるかないかで、子供達の遊びの度合いや物語の具体性、作品の完成度が断然違ってきます。


案の定、今回も子供達のアイデアが次々に形になっていくと、素敵な物語が語られ始めていきました。そこで私の方で頃合を見て、一人の女の子に「この粘土板に替わる板を敷いて、それもその表面を青く塗って海に見立てて、ラッコやイルカや船を浮かべてみない?」と尋ねると、「うん、やりたい!」と笑顔で応えてくれました。

この様子に周りの参加者が反応するように次々と物語の具体性が、それぞれの状況に合わせた色彩によって視覚的に表れ始めていきました。


海の上には、ラッコ、アヒル、イルカ、船、なんとシラスまでいます!
島にはたくさんの真珠も(驚)
 
 
 

大きな恐竜を中心に山や木が・・・そこにはなんと宇宙人(右下角)も!
 
 
 
 
はじめに「何を作ろうか?」と話をしながら進めていくと
好きな動物のムササビをつくることに!
そしてその周りにはウサギやネコなどかわいい動物達も集まっています。
ムササビが止まっている木は緑の毛糸で表現されていますね~。
 
 
 

●お母さん達の感想

予定していた終了時間(14:40)には制作が終わらず、15時迄延長に!そしてその後に各参加者には振り返りとして、お名前と何を制作したのか?発表をしていただきました。

またお母さん達からも感想を頂きました。

そこでの感想として、「家では子供達に思いっきり絵具やクレヨンなどで遊ばせることが出来ないので。」といったご意見が多かったように思いました。

「気兼ねなく子供達を思いっきり遊ばせてあげたい!」

この一言がとても今の時代を象徴しているように感じてなりません。
 
このことについてはもう少し深く考えていきたいと思いますが、少なくともアートコンパスではおにんこっとさんをはじめ、今後地域の様々な個人や団体、民間、行政とも協力していきながら、子供達が夢中になって笑顔になれる場所を少しでも多く提供していければと思います。


【 アルバム 】


二つの額縁の基礎(ダンボールの型)を
お父さんが一生懸命制作されていました!

 





 

 


 



おしまい

※ 写真協力:おにんこっと


 

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