型染め手ぬぐいづくりの工程

早いものでいつのまにか7月後半に突入し、子どもたちはすでに夏休み!今日は雨が降ったせいもあって、比較的暑さも和らぎ、久しぶりに過ごしやすい日でしたね。

さて、いよいよ来週日曜日に「型染め手ぬぐいづくり」を行うにあたって、参加者の皆さんにその工程を、この場を借りてお伝えし、事前にある程度イメージを持っていただき、講座当日に望んでいただきたいと思っています。

以前にもお伝えしたように「型染め手ぬぐいづくり」の工程は、大きく5つに分けることができます。

  1. 型づくり
  2. 糊置き
  3. 地染め(浸染)
  4. 水洗い(糊落し)
  5. 定着と乾燥

そこで今回は、各パートを私が本日作成したサンプルの画像とともにお伝えしたいと思います。

注)画像をクリックすると拡大してご覧になれます。


1. 型づくり

1-1. 型のデザイン

下絵用紙(A3)に型紙(26×30cm)のサイズに合わせて絵柄を描きます。
今回は紫陽花をモチーフに墨と筆でざっくりと描いてみました。

出来上がった下絵の上に、型紙を重ね、四隅をセロハンテープで仮止めします。
注)この型紙は紗を定着させるための糊付け(片面がつるつるしています)がしてあり
表面にして重ねます。

絵柄が透けて見えるので、黒の油性ペンで輪郭をなぞっていきます。


1-2. 型彫り
デザインカッターを用いて、彫り抜きしていきます。
お子さんが小さい場合は、ここはお母さんたちのパートになります!

簡単にさくさく切れます!



1-3. 紗張り
下から、彫り抜きした型紙、紗、離けい紙(黄色)の順に重ね合わせ
上からアイロン(中温)で糊付きの型紙と紗を接着させます。


接着の目安は、型紙に光沢が出ていたら接着している証拠


2. 糊置き

防染糊(ぼうせんのり)という特殊な糊を使用します。
字のごとく、染色を防ぐ性質を持つ糊です。
約55℃で固まり、低温になるほど解けてしまう不思議な糊です。

綿手ぬぐいを、しわがないように広げて置き
手ぬぐい全体の構成(縦・横構図)を考えた上で
ヘラを使って、この防染糊を適量のせていきます。
注)糊をのせた箇所が白抜きになります。

糊をのせた後、型紙をゆっくりと剥がすと↑

型紙を置く向きと糊を置く箇所を工夫して、
紫陽花(大)と(小)各1種類のデザインに変化を加え
表情を豊かにしてみました。

ドライヤーを使って乾燥させ、糊置きの完成です!


3. 地染め(浸染)

タライ(小)とタライ(大)を用意し
はじめにタライ(小)のお湯(60~80℃)に手ぬぐいを付け糊を固めます。


タライ(小)から手ぬぐいを引き上げ、紫の染料液の入ったタライ(大)に移し
さえばしを使ってゆらゆら攪拌しながら最短2分~最長10分を目安に染色します。
注)もちろん時間が長いほど色味が濃くなります。


4. 水洗い(糊落し)

防染糊の低温で解けてしまう性質を利用して
流水にしながら、手ぬぐいを水洗いし
手ぬぐいに付いた糊をよ~く落としていきます。

完成直前の、この瞬間がとても気持ちがいいです!!


5. 定着と乾燥

糊を落とした後、
染色を手ぬぐいに定着させるため、
色止剤を適量浸した溶液に10分ほど浸し、
軽く水洗いして乾燥させたら完成!


注)乾燥すると少し色味が薄くなります。


いかがだったでしょうか?

全体の工程イメージをつかんでいただけたでしょうか?

もちろん講座当日に改めて詳しくご説明いたしますが、普段の講座内容と少し違って、いくつかのパートで構成されており、かなりやりがいがある内容だと思います。

ですので参加者の皆さんには、型のデザインとなる資料の準備をお願いいたします。
もちろん事前に下絵や全体の構成をイメージ・準備してきてくださってもかまいません。

綿手ぬぐいのサイズ: 35×90cm
型紙のサイズ: 26×30cm


また何か不明な点があれば、ご遠慮なくご連絡ください。

それでは来週の素敵な日曜日にお会いしましょう!





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