年賀状って何?
既に参加を申し込まれた方たちには、「年賀状デザインの資料」についての説明をブログに更新していく旨をお伝えしたのですが、その前に「年賀状」そのものについてこの場を借りて少しお伝えしたいと思います。
昔を振り返ってみると、私は物心が付いた幼い時から友人やお世話になっていた先生たちへ毎年手づくりの年賀状を送っていました。特に元旦より自分宛に来た年賀状が何枚届いたかドキドキしながらポストを開けてみたり、友人たちが描いた様々な絵柄やメッセージに何度も目を通してみたりと。そのため、自分にとって年賀状は、とても幼い頃から身近にある一年に一回の大掃除と並ぶ年末行事だったわけです。きっと皆さんも同じような経験をお持ちだと思います。
そのためか、年賀状そのものについて何の疑いもなく受け入れてきたため、「年賀状って何?」と改めて考えてみたとき、すぐに答えが出てこないのが正直なところです。
強いて言えば、その年にお世話になった人たちへの感謝も込め、新年を迎えるにあたって今後ともよろしくお願い申し上げたい意を伝える事、またお互いに歳を重ねていく事の喜びを共に祝うこと、と言ったところでしょうか?
加えて、年賀状に記してきた「賀詞(がし)=祝いのことば」についても、その意味について全く調べたわけでもなく、ただただ「謹賀新年」や「賀正」などの賀詞を絵柄の脇にバランスよく並べ、短いメッセージとともに書き添えていました。
恥ずかしながら、この歳になって「年賀状」について、そして「賀詞の意味」について少しばかり調べてみた訳です。
今回のリサーチは、ネットで見つけた「年賀状博物館」というWeb上の博物館を参照させていただきました。その中の「年賀状の歴史」を見ていくと、とても興味深い事が数々記載されていました。
例えば、そもそも人類には古代から年賀(新年を祝う)の習慣があること、7世紀中盤の「大化の改新」により郵便制度の元となる「飛駅使」制度が始まり、天皇が諸臣の賀を受ける「朝賀の式」が執り行われた事、中世・戦国時代を通じて「駅伝」や「飛脚」の制度が徐々に確立し、そこへ江戸時代には街道の整備や寺小屋などの庶民教育による就学率と識字率の増加によって、身分を問わず幅広く「年賀の書状」が普及していった事実などなど。その前史だけを見ただけでも、その歴史がとても古いことが分かりました。
個人的にとても気になった点(改めて感じた事)は、その古い歴史もさることながら、当然かもしれませんが、年賀状そのものが、私たち日本人の生活に深く寄り添った文化であることの再認識です。そして現代では年賀状の形態も、版画などの手書きやプリント印刷だけでなく、SNSやメールに対応した形などとても幅広い事でした。
当初、この講座を考案した時は「年賀状は既成のデザインでもなく、プリント印刷でもなく、やっぱり手書きが一番だ!」と心のどこかで思う節があったのですが、いやいや、そんなこと言ってると時代に乗り遅れてしまう!と逆に危機感を感じてしまいました。
というのも是非ご覧になっていただきたいのですが、日本郵政グループのホームページを見てみると、年賀状サービスの多様さに正直驚かされました。従来の手書き用の無地の年賀はがきやインクジェット紙にとどまらず、既成のデザインもアニメやキャラクターを取り入れるなど老若男女に対応したそのバリエーションの多さ!更には、メールやSNS対応のダウンロード画像や動画サービスなどなど、本当に幅広いです!
そんなわけで(改心したわけで)、今回は「年賀の意をお互いに伝え合うことを第一に、木版画で手づくり年賀状を制作してみたい!」と気軽に取り組んでいきたいと思います。
もちろん手書きならではの良さがある訳です。その良さを皆さんと一緒に見つけていければと思っています。
一人で道具一式を揃えることが難しかったり、一人だと気持ちが盛り上がらないと思ってしまうのであれば、版画で手づくり年賀状を作ってみたいと思う人たちと一緒に制作する方が断然に楽しいじゃありませんか?
さて次回のブログでは、私が実際にサンプルを作成し、「年賀状デザインの資料」の補足説明も兼ねて、そのプロセスをお伝えし、皆さんに講座当日の制作イメージを共有できればと思っています。
それではまた!
昔を振り返ってみると、私は物心が付いた幼い時から友人やお世話になっていた先生たちへ毎年手づくりの年賀状を送っていました。特に元旦より自分宛に来た年賀状が何枚届いたかドキドキしながらポストを開けてみたり、友人たちが描いた様々な絵柄やメッセージに何度も目を通してみたりと。そのため、自分にとって年賀状は、とても幼い頃から身近にある一年に一回の大掃除と並ぶ年末行事だったわけです。きっと皆さんも同じような経験をお持ちだと思います。
そのためか、年賀状そのものについて何の疑いもなく受け入れてきたため、「年賀状って何?」と改めて考えてみたとき、すぐに答えが出てこないのが正直なところです。
強いて言えば、その年にお世話になった人たちへの感謝も込め、新年を迎えるにあたって今後ともよろしくお願い申し上げたい意を伝える事、またお互いに歳を重ねていく事の喜びを共に祝うこと、と言ったところでしょうか?
加えて、年賀状に記してきた「賀詞(がし)=祝いのことば」についても、その意味について全く調べたわけでもなく、ただただ「謹賀新年」や「賀正」などの賀詞を絵柄の脇にバランスよく並べ、短いメッセージとともに書き添えていました。
恥ずかしながら、この歳になって「年賀状」について、そして「賀詞の意味」について少しばかり調べてみた訳です。
今回のリサーチは、ネットで見つけた「年賀状博物館」というWeb上の博物館を参照させていただきました。その中の「年賀状の歴史」を見ていくと、とても興味深い事が数々記載されていました。
例えば、そもそも人類には古代から年賀(新年を祝う)の習慣があること、7世紀中盤の「大化の改新」により郵便制度の元となる「飛駅使」制度が始まり、天皇が諸臣の賀を受ける「朝賀の式」が執り行われた事、中世・戦国時代を通じて「駅伝」や「飛脚」の制度が徐々に確立し、そこへ江戸時代には街道の整備や寺小屋などの庶民教育による就学率と識字率の増加によって、身分を問わず幅広く「年賀の書状」が普及していった事実などなど。その前史だけを見ただけでも、その歴史がとても古いことが分かりました。
個人的にとても気になった点(改めて感じた事)は、その古い歴史もさることながら、当然かもしれませんが、年賀状そのものが、私たち日本人の生活に深く寄り添った文化であることの再認識です。そして現代では年賀状の形態も、版画などの手書きやプリント印刷だけでなく、SNSやメールに対応した形などとても幅広い事でした。
当初、この講座を考案した時は「年賀状は既成のデザインでもなく、プリント印刷でもなく、やっぱり手書きが一番だ!」と心のどこかで思う節があったのですが、いやいや、そんなこと言ってると時代に乗り遅れてしまう!と逆に危機感を感じてしまいました。
というのも是非ご覧になっていただきたいのですが、日本郵政グループのホームページを見てみると、年賀状サービスの多様さに正直驚かされました。従来の手書き用の無地の年賀はがきやインクジェット紙にとどまらず、既成のデザインもアニメやキャラクターを取り入れるなど老若男女に対応したそのバリエーションの多さ!更には、メールやSNS対応のダウンロード画像や動画サービスなどなど、本当に幅広いです!
そんなわけで(改心したわけで)、今回は「年賀の意をお互いに伝え合うことを第一に、木版画で手づくり年賀状を制作してみたい!」と気軽に取り組んでいきたいと思います。
もちろん手書きならではの良さがある訳です。その良さを皆さんと一緒に見つけていければと思っています。
一人で道具一式を揃えることが難しかったり、一人だと気持ちが盛り上がらないと思ってしまうのであれば、版画で手づくり年賀状を作ってみたいと思う人たちと一緒に制作する方が断然に楽しいじゃありませんか?
さて次回のブログでは、私が実際にサンプルを作成し、「年賀状デザインの資料」の補足説明も兼ねて、そのプロセスをお伝えし、皆さんに講座当日の制作イメージを共有できればと思っています。
それではまた!
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