ワッカクル影絵の森劇場を終えて



はじめに

この度、阿見町のワッカクル里山の森をフィールドとして活動されている「親子自然体験クラブ森のきのこ」様より講師依頼を受け、3つほど企画提案をさせていただき、その中から影絵と虫取りのコラボレーション「ワッカクル影絵の森劇場」を昨夜、開演させていただきました。

同クラブ代表の栗原さんをはじめ、参加者の皆さん、昨日は夜遅い時間までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

森の中で影絵、そして虫取りは私にとっても初めての体験で、とにかく参加者の皆さんがけがなどなく安全に楽しくアートの時間を過ごすことができればと、さらに言えばこの数年間コロナ禍のもと、特に子供たちが本来過ごせるはずの楽しい夏休みを少しでも盛り上げることが出来ればとの思いでした。

個人的には(皆さんのご協力のおかげで)成功できたのではないかと思っています。
皆さんはいかがだったでしょうか?

このブログでは当日を振り返るとともに、反省点や改善点を見つけ、次の活動へと生かしていければと思います。

また私自身、初めての経験といものはいくつになっても新鮮なもので、この8月中は頭から離れず、ましてや1週間前の天気予報では雨天!そのため中止または屋内での影絵も検討しながら、当日のシュミレーションを何度も繰り返し、けれど、思い描いたイメージと現実は誤差が生じるもので、でもその誤差をリアルタイムで楽しみながら修正していくことに面白さを感じ、そこに新たな学びと自身のレベルアップが出来たことに大きな満足感を感じています。

改めてこのような機会を頂けたことに「親子自然体験クラブ森のこのこ」様に感謝いたします。本当にありがとうございました。


概要

ワッカクル影絵の森劇場
内容:影絵と虫取り
日時:2022年8月27日(土)17:00~20:00
会場:阿見町中央公民館・集会室&ワッカクル里山の森
参加者:13組の計40名(子ども22名+大人18名)
主催:親子自然体験クラブ森のきのこ
講師:中村(Art Compass)

大きな流れ

① 下見と事前準備


7月10日、代表の栗原さんと現地で打ち合わせを実施。
(この森のすぐ脇を流れる小川一帯は、なんと私が子供のころに友達と
よくザリガニ釣りをしていた場所でした。なんかだかご縁を感じましたね)
そこでは主にスクリーンと鑑賞席の場所決めを行うとともに
改めてイメージを膨らませ、イベントのたたき台(↓)を後日作成

<イメージ図>
当初は投光器:200Wを2台検討していましたが、当日は500Wを1台に。
(明るさが森の中でどの程度なのか?これは手元に投光器が来る迄本当に不安でした)
白い布に光を当てれば、影絵を楽しみながら虫たちも寄って来るかな?と想像
加えて、寺門ジモンさんのYou-tube番組も参照↓↓↓

<発電機レンタル>


② 当日の準備

・バナナトラップ(15:30~16:00)

虫取りについていろいろネット検索していくと、昆虫:特にカブトムシやクワガタムシの取れるベストシーズンは7月中旬~8月中旬とありました。

またバナナトラップ(バナナのみじん切りと焼酎を混ぜ、約1週間かけて発酵させたもの)を使うと何匹も捕まえることが出来るらしいとの情報もゲット!

当日は8月下旬なのでシーズンが過ぎた状況ですが、ダメもとで森に4か所、それも風通しの良い(匂いが拡散しやすい)場所に設置しました。



・劇場の設置と会場の準備(16:00~17:00)

それから16時に栗原さん親子と合流し、一緒に会場を設営。
イメージ図が出来ていたので、特に問題なくさくさくと設置することが出来ました。

お父さんに高いところや重たいテーブル等の運びを手伝っていただきました。

念のため、ブロックをシートの四隅に置きます。
コチラが演者側

コチラは鑑賞者席

発電機の試運転も含め30分ほどで設営を終わらし、今度は公民館へ移動。
テーブルやイスなど会場のセッティングを栗原さん親子と一緒に行いました。
二人の娘さんも大活躍です!


③ モチーフづくり!(17:00~18:45)

13組の子供と大人あわせて計40名の参加者なので、テーブルを二つ合わせた島を7つ作り、一つの島に二組の家族に座って頂く形式にしました。

そして参加者が全員揃い、栗原さんからご挨拶後に私から簡単な自己紹介とモチーフづくりの説明をさせていただきました。

参加者の皆さんへ配布物(A3サイズ)
今日作るものと影絵のイメージ、さらに大まかなタイムスケジュールをこの一枚で共有。


制作風景を撮影し忘れてしまいましたが、普段アートコンパスで行っているプログラムでも多くて20人前後。その倍の40名でしたから、結構な大所帯です。

私もおのずと気合が入っていきます。

いざ制作が始まると(参加者の皆さんは普段からものづくりに慣れていらっしゃるのかな?)特に大きな戸惑いもなく、スムーズに各ご家庭で楽しく制作が進んでいったように感じました。またその過程でモチーフづくりの新たなアイデアが生まれたり、参加者のお父さんが(私も好きなキン肉マンの)ロビンマスクを制作していたりと(笑)

また制作の終了15分前のとき「もう15分かかるかな?」と見積もり、栗原さんに相談の上、終了時間を18:30から18:45に変更。

そして18:45~19:15の30分の間で、軽食や森への移動(車で5分のところ)をお願いしました。概ね18:45には制作が終了し、みんなで後片付けを行い、私は先に森へ移動し、発電機と投光器の準備を行いました。


<反省点>
・当日のタイムスケジュール(しおり)を作成し、参加者へ配布すべきだった?
・受付時間を10~15分前にすれば、開始時間も早められたかな?
・カラーセロハンが少し足りなかったこと。
・記録写真を撮影し忘れたこと。


④ ワッカクル影絵の森劇場の開演(19:20~20:40)

森へ到着。あたりは本当に真っ暗でした。
その中で発電機と投光器をセット。

参加者が続々と森に到着する中、森の虫たちがバタバタと光に集まってきました。
セミ、カナブン、トンボ、蝶々、バッタなどなど。
それにつられて子どもたちの虫取りが自然にスタート。

全参加者の到着を確認後、私から影絵と注意点を説明させていただきました。
人数が多いので二組(AグループとBグループ)に分かれ、
先にAグループが影絵を、Bグループが鑑賞を交代で行いました。

はじめ参加者の身体が大きく映ってしまい、頭をかがめたり、
モチーフをもつ割り箸の長さを長くしたりとまさに試行錯誤の連続。

結果的にモチーフだけでなく、人のシルエットもひとつのアートと考えれば
何とも言えない美しさがスクリーンに映し出されていました。
BGMとして音楽を流しても面白かったかな?

舞台裏ではお父さんやお母さんたちも寝転がったり、身体を動かしたり!


モチーフをスクリーンに近づければ近づけるほど、形と色がハッキリと映り、
逆に離すと、モチーフが大きくなり、形がぼやけていきます。


<改善点>
・もしスクリーン(白布)の高さを高くすれば、人の影はあまり映らなかったこと。
・また子供たちも座った姿勢であるため、もしこれが立った姿勢であれば右に左に大きく移動することができるダイナミックな動きも演出することが出来たのではないか?
・以前、室内で行った影絵の時は、光源にプロジェクターを使用。気持ちその時の方がもっとモチーフがハッキリと映し出されていたような気がする。投光器の光は、プロジェクターのそれと比べると、柔らかく大きく放出するような光の出方?プロジェクターはビームのような光の出方?その違いによるものなのか?リサーチが必要。


⑤ 虫取り(19:40~19:55)

AグループとBグループを交代で約10分間影絵を楽しんだ後、休憩時間を兼ねた虫取りを行いました。各参加者は懐中電灯や虫かご、虫取り網を持って一列に並び、トラップがある真っ暗闇な森の奥へと進んでいきました。

結果的にトラップをしかけた4か所全部に昆虫は一匹もいませんでしたが、道中、懐中電灯に集まってくるセミを捕まえたり、「暗闇の森の中を歩く・探検する」という行為がとても貴重な体験で、子どもも大人も終始ワクワク感が止まりませんでした。

カブトムシやクワガタムシは取れませんでしたが、十分に楽しんでもらえたのではないかと思います。


⑥ フリータイム(19:55~20:15)&閉幕

再びメイン会場に戻ったときには、予定終了時間の5分前、19:55でした。
終えるにはちょうどよい時間です。
そこで、私からこれで影絵の森劇場の閉幕を伝え、20:15までフリータイム。
帰宅されても良いですし、影絵や虫取り(カエルやホタルも見たとか)をもう少し楽しんでも良いですし、各々自由な時間を過ごしました。


残った子ども達で「パリピー」記念撮影!

おしまい


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