点描画法って何?

今回は少し自分の思い出話をさせていただきたいと思います。

私は地元の高校を卒業後、文系の国立大を目指し浪人生活を送っていました。
ですが、その一年目に様々な人たちと出会い、これからの自分の人生について真剣に考える機会を得て、(漠然とでしたが)子どもの頃から好きだった美術を志したい!と思いたちました。

そして一浪の途中から都内の美術予備校の油絵科コースに通い始めました。

当時のクラスには中学や高校から美術部だった学生や美術経験者、家族がアート一家など、それはもう個性豊かな(豊か過ぎるぐらいな)クラスメイトたちと出会い、今振り返ればそれはとても楽しい貴重な時間だったと思います。

小中学校以来、図工・美術の授業から離れ、勉強漬けだった私にとって、経験豊かな彼ら彼女たちが先生です。画材の知識や道具の使い方、木炭デッサンや油絵の描き方など、何も知らない私はクラスメイトがやっている事を逐一盗んで自分でもやってみるといった毎日を過ごしていました。

その時にお世話になったO先生の言葉は今でも忘れる事なく、自分の人生の格言のように残っています。


この世に美しい色は存在しない、きたない色も存在しない、全ては周りの色との響き合いでその色が美しくもなるし、きたなくもなる。


それを聞いた当時は、「この先生は一体何を言っているんだ?」と不思議に思いましたが、なぜか深く心に残る言葉でした。

その後、様々な経験を経て歳を重ね、この言葉の意味を理解し、また美術以外にもこの言葉を重ね合わせる事が多々ありました。

例えば「色」を「人」や「組織」や「地域」に置き換えてみると、また違った意味になり、訓示として自分の見る世界に広がりを与えてくれました。


実はこの訓示が今回の点描画法、色彩の混色と深いつながりがあります。


(次回に続く)


コメント