第1回みんなのアート基礎講座を終えて
先週は30度近くまで気温が上がる日が続きまくもりしたが、週末は雨模様で気温も下がり、過ごしやすい日となりました。そんな日曜日の午後、阿見町にある実穀ふれあいセンターで本年度第1回目のアート基礎講座を開催しました。
今回のテーマは「描くことってなんだろう?自由な素材と、自由な表現と」といった少し長めでポエティックなテーマ文ですが、もう少し簡単に言えば「何かを描くにあたり、何の疑問もなく一般的な描画材で描いていくのではなく、それらの描画材も含めて身近な素材も使って様々な表現方法を発見し、自分の引き出しや選択肢を増やして、適材適所な表現方法で今後の制作活動に生かしていこう!というものです。
個人的にはアート基礎講座の中でとても大切にしている講座テーマでもあります。なぜなら私が20代前半、何の疑いもなく水彩絵具や油絵具、鉛筆や木炭などの描画材を受け容れ描いていたころ、今回の似たテーマのワークショップに出会い、そして衝撃を受け、またイギリスへ留学時に現地の様々な表現方法の豊かさに衝撃を受けた、まさに原点ともいうべきものだからです。
少し前置きが長くなりましたが、今回は4組のご家族が参加され、表現方法をハガキサイズの画用紙に30枚(又は20枚以上)制作を目標に、付き添いのお父さん・お母さんのサポートのもと、子ども達は失敗を恐れず、そして迷うことなく楽しそうに「あれやってみよう!これやってみよう!」と、様々な表現を発見し体験していきました。そして最後に各画用紙の四隅にパウチで穴を一つ開け、リングに通して英単語カードのようにまとめていきました!
参加者の皆さん、今日は本当にお疲れ様でした。
そして今回経験した内容を是非今後のアート制作に生かしていただければと思います。
概要
第1回みんなのアート基礎講座
内容「描くことってなんだろう?自由な素材と、自由な表現と」
日時:2025年5月25日(日)13:30~16:00
会場:実穀ふれあいセンター・会議室
参加者:計11名(子ども:5名+大人5名+中村)
コチラは綿棒を束にして絵の具を付け、
ハンコのようにつけていった模様!
昨年の抽象絵画を思い起こすかのような、ダイナミックな描き方が見けられました。
ビー玉10個を使って描いてみたり、コップの底の丸い縁をハンコのように使ってみたり!
風船を膨らませて、絵の具を付けてねじるように画用紙に描いてみたり、
紐に絵の具を付けて2枚の画用紙にはさみ、ゆっくりと紐を動かしながら引いてみると
不思議な幾何学模様の名画が誕生しました!
ドジャースの大谷選手の大ファンなので?チームカラーの青で統一?
一見すると一体どんな方法でこのような痕跡が出来たのか?
間違わないように裏面にその方法を鉛筆で書いていただきました。
後で見返したときに、すぐ思い出せるように!
講座の最後には振り返りを行いました。
一人ずつ自分のベストな表現方法を1つまたは3つ選んでいただき、
・どのような方法で表現したのか?
・そしてどうしてそれが好きなのか?その理由
その中で興味深かったのが、表現された模様がポケモンのリザードンに見えたから好きといった作品。
実はこれ、アート史の中でシュールレアリズム(超現実主義)を代表するマックス・エルンストの作品で「デカルコマニー」という表現方法と全く同じ考えなのです!
この表現方法は誰でもできるとても簡単なもので、画用紙に絵具を付けて折り曲げて広げたり、別の紙を重ねてめくってみたりすると、絵の具が偶然にもいろいろな形に見え、(例えば蝶に見えたとして)その見えた形を生かしてそのまま絵画作品として成り立たせることなのです。
つまり偶然性を必然性に変えていく!みたいな。
参加者の中に、この「デカルコマニー」に挑戦された方もいらっしゃいました↑
この偶然を必然に変えていくというプロセスは、ドロッピングで有名なジャクソン・ポロックとも共有できるテーマ内容なのですが、このお話はまた別の機会の時に!
今日は本当にたくさんの学びがあった一日となりました。
次回のお知らせ
第2回みんなのアート広場
日時:6月22日(日)13:30~16:00
会場:実穀ふれあいセンター・会議室
コチラは現在、参加者募集中です!
皆さんのご参加お待ちしています‼
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