2月の個別アート支援

今日は前回、N子ちゃんがとても気に入ってくれた描画材の「コンテ」を使って、実際に具体的な対象物を描いていきました。

前日の土曜日にお母さんと連絡を取り、今回は「フラミンゴ」を描いてみたいとのこと。そこでその資料(図鑑等)の準備をお願いし、私の方では、コンテ(又はパステル)用の専用画用紙とフィキサチーフ(定着剤)を準備。

結果、前回に続き、コンテについてより深く探求できた回になったのではないかと思います。


フラミンゴの暖色(オレンジ系)と水の青のコントラストが美しいです!
ちなみに橙と青は補色の関係にあり、お互いの色を引き立て合います。


「では、どのように探求できたのか?」

一度にちょっとたくさん伝えすぎたかな?という反省と共に、絵画の中で大切な要素を実演と共に雑談の中でお話させていただきました。

項目で書き下してみると、以下の内容かなと。(結構あったなぁ~)


  • コンテの参考例(ドガ、ロートレック、ルドンのコンテ・パステル作品をコピーしたもの→ちょっとした芸術鑑賞の時間)
  • 画用紙について(細目・中目・荒目の説明)
  • 描く対象の観察(図鑑を通してN子ちゃんが描きたいもの=フラミンゴについてリサーチ。ひざと思われる個所が、なんとかかとだと判明!)
  • 構図の説明(第1回目の時の復習、いろいろなアイデア出し)
  • 描き方の例(参考例と共に、私の方でコンテの実演)
  • 水の表現について(浮世絵「一文字ぼかし」)
  • フィキサチーフの使い方


私なりにN子ちゃんに伝わるよう言葉を選んで話していても伝わらない場合もあります。その時はお母さんが絶妙のタイミングで助け舟を出してくださり、コミュニケーションが円滑に進んでいきました。

きっとそのような環境に安心したのかな?私とお母さんがアートや音楽のお話で夢中になっている側で(笑)、N子ちゃんは黙々と集中してフラミンゴを描いていきました。特に羽根のところは何度も何度も納得のいく線が描けるまで描きなおしていました。

その光景は個人的にとても嬉しく感じ、なぜならそれだけ描くことに正面からぶつかっていっている証拠だからです。

そして水面を描くときには、前回の実験体験が生かされ、二色の青色を使って指でこすり混ぜながら、きれいな水面の青を表現していきました。

そして最後の仕上げは「フィキサチーフ」!

これはコンテやパステル、木炭デッサン等で使用されるもので、簡単に言ってしまうと、画用紙にコンテや木炭の粒子がこぼれ落ちないように定着するためのスプレーです。但し、このスプレーはにおいがあるのと、あまり吸っていいものではないので、風通しの良い場所で通常行います。そこで外の玄関前に移動し、最後の仕上げを行いました!

通常、小学校の図画工作では描画材と言えば、クレヨンや色鉛筆、水彩絵具等で限られてしまい、コンテを使用している例をあまり聞きません(もしかしたら学校によってはあるかもです)

なのでN子ちゃんが継続的にコンテを使っていろいろな絵を描いていくことは、きっと貴重な経験になるに違いありません。今後が楽しみです!


最後にお母さんから「作品の仕上がりに満足いった?」の問いに、

N子ちゃんは「うん!」


今後もこの「うん!」を増やしていければと思います。

では!


追伸:

専用の画用紙(薄いグレー色)について説明するために、顔の簡単なアウトラインを描いて、光が当たっているところに白のコンテを使う例を実演させていただきました。その後にN子ちゃんが興味を覚え追加でどんどんと描き足し、見事なコラボレーション作品が完成しました!

線のところは線で、ぼかすところはぼかすという違いの(使い分けの)表現がすでに身についています・驚

写真:お母さん撮影



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