第3回 みんなのアート基礎講座を終えて


はじめに

ちょうど一週間前の日曜日に阿見町中央公民館の集会室にて2年連続となる抽象絵画を開催しました。昨年度に主にリピーターの子ども達に来年何をやってみたい?と口頭アンケートを実施したところ抽象絵画がダントツの人気だったのです。

そして今回はその内一人の女の子の意見で「大きい画用紙だけでなく、小さい画用紙でも抽象絵画をやってみたい!」とのことだったので、四つ切と八つ切りサイズの画用紙も用意しました。

開催するまでは2年連続でどうなるのかな?初めて使う会場の広さは狭くないかな?等々、色々な不安が頭をよぎりましたが、始まってみると一瞬で全てが吹き飛んだ感じでした。

先ず会場が思っていたよりも広く、本郷ふれあいセンターよりも幅があり、その部分が靴を置いたり、画材を置くスペースにもなって狭さを感じなかったこと(次回又行うのであれば抽象絵画に限ってこの集会室を利用したいです)

また昨年度の抽象絵画は絵の具を乾かすことや絵の具の層を生かすことがあまり見受けられなかった(より感覚に任せて筆を走らせていた印象)のが、今回は計画的に絵の具の層を生かしながら進めていた印象。そして大きな画用紙の絵の具を乾かしている間に、小さい画用紙で別の抽象絵画の制作が可能となり、たくさんの作品を並行して進めることが出来ました。

何事も同じことに固執せず、いろいろな事に挑戦することで新たな発見と学びが得られることに改めて思い知らされました。

そして何よりも子ども達が出だしは周りの様子を見ながら小さく筆を動かしていたのが、徐々に自律的に、そして全身の感覚を開放しながら生き生きと描き続けていました。結果、一人ひとりの抽象絵画が似ることなく一人ひとりの個性や「色」を表現し、私の視点で「あっ、この子はこんな一面も持っていたのか!」といった気づきもありました。

2時間半はあっという間でしたが、夏休みの思い出になってくれたのであれば幸いです。

参加者の皆さん、今回は本当にお疲れ様でした!また来年の夏休みも挑戦しようかな?



概要

第3回みんなのアート基礎講座
内容:抽象絵画を楽しもう!
日時:2025年8月24日(日)9:30~12:00
場所:阿見町中央公民館・集会室(3階)
参加者:計20名(子ども:11名+大人:8名+中村)

床一面に抽象絵画!
彼女の制作スペースは壁のないアトリエが誕生していました。


ギャラリー


はじめて抽象絵画に挑戦。
お姉ちゃん(左)の作品タイトルは「天使の虹」妹さんは「花」
個人的にこの2つの抽象絵画がとても好きです。
色もとてもきれいなのですが、何よりもタイトルから来る言葉と色とかたちの調和が
相乗効果的に作品の豊かさ・深さをとても感じます。

はじめお姉ちゃんの真似をしていたのが、
徐々に自分の世界へとその表現が移っていきました。


作品から抽象絵画の「モーリス・ルイス」を連想しちゃいました。いや~美しい!




昨年に続き今回も抽象絵画に参加!
昨年はドロッピングによる様々な色の点やなぐり描きの線だったのが
今年は意図を持った線?も加わりまた違った印象を受けました。
お父さんとお母さんが周りで絵の具の準備をしたり、ドライヤーで乾かしたりと
その様子はまさにアシスタントを連れた大作家さんです!



左:前半 右:後半


↑昨年の作品




以前参加してくれた二人はすっかり大きくなりもう小学校の中学年に!

彼女にとってカラフルな絵は以下の色たち
不思議なもので「カラフル」という言葉一つとっても
人それぞれ異なるということ。
白色のグレーズも合わせて、薄く淡い色調の美しい抽象絵画です。





一方コチラはゲームの「スプラトゥーン」からイメージした抽象絵画に!
参加者の中で一番早く仕上がりましたが、制作を止めることもまた勇気のいることです。
にじんだり、色と色とが混ざってコントロールが難しいですが
きっと「完成した!」という瞬間を見つけたに違いありません。


基礎講座終了後にお母さんから額縁に入れてお部屋に飾ったというお知らせを
迫力満点です!








今回は大阪万博のキャラクター「ミャクミャク」をイメージした抽象絵画を兄妹で挑戦!
赤と青の2色をメインにそれぞれ大胆な構成で描ききりました。

二人とも制作途中でこれまでアート基礎講座で習得した様々な技法も取り入れながら
どんどん筆を走らせていきます。


いや~最高にカッコいいですね!








今年は去年と異なりお家から蛍光色の絵の具とマスキングテープを持参してきました。
色調は淡くはかなさも併せ持った作品ですが、
重層した線から不思議な奥行きを感じさせます。

マスキングテープは絵の具が乾いてからはがして
そのコントラスト(塗った場所と塗らない場所・にじんだ線とハッキリした線)
が強調されていました。





タイトルは「にぎやかな夏」
夏を連想する赤などの暖色をメインに使用し、その赤を引き立たせる補色の緑がアクセントとして画面の全体のバランスを感覚的に感じながら描かれています。
作品を縦にしても横にしても、どれも魅力的な抽象絵画が誕生しました。

ちなみに「補色の関係」とはある色がある色を引き立たせる関係の事。
赤は緑、青はオレンジ、黄色は紫といった具合に。


一方、妹さんは赤とは反対の緑がメインとなる抽象絵画。
私が大好きなアメリカ抽象表現主義の作家「ヘレン・フランケンサラー」
を連想する作品です。

お姉ちゃんの作品が「動」であると、妹さんは「静」といった感じでしょうか!?
コチラは緑がメインでピンク(暖色)が補色となり、緑に深みを与えています。








「芸術は爆発だ!」と岡本太郎は言っていました。
まさにこの夏、爆発できましたね。
爆発という言葉が少々強いので、言葉を言い換えると「気持ちが絵にのりうつっている」とい印象です。まさに生き生きとした「生きる」を感じる作品に仕上がりましたね!






おしまい


次回のお知らせ

9月は久しぶりのアート広場を開催します。
もしお時間があれば是非遊びに来てください。

第3回みんなのアート広場
日時:2025年9月28日(日)13:30~16:00
会場:実穀ふれあいセンター・会議室

▼お申込みフォームはコチラ▼

https://www.artcompass.jp/applications.html


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